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第42回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(R.7.4) 題 「車」 田中 かかし 選     乱暴なあなたの操作車酔い                 古道     車中泊灯りを照らすお巡りさん               古道   人 今の世にF1ですかホンダさん              麦の芽   地 車座でウクライナ守る策をねる              麦の芽   天 肩車したい時には子がいない               麦の芽  軸吟 自転車で月に飛んでるあれが僕 ​ 題 「脈」 安田 古道 選     医者に行く朝念入りに脈測る               麦の芽     脈脈と続く人生の長さよ                 かかし   人 ドクターは脈はしっかり大丈夫               旅人                        地 トランプの脈計っている石破さん             麦の芽                天 人脈はありません私はひとり               かかし  軸吟 掘り当てた金脈いつか人の手に ​ 題 [五] 小保内 旅人 選     指五本僕の体の一部です                かかし     五を取って母が喜ぶ通信簿                古道     四捨五入とうとう僕も高齢者               古道       五時だぞーこれから仕事始めます            かかし     宮参りお礼に貰う五円玉                 古道   人 五年生そろそろ髭が生えてくる             麦の芽   地 五回目のプロポーズするうさぎ跳び           麦の芽   天 五が付く日ポイント五倍米を買う            麦の芽  軸吟 五七五井戸のつるべのキュウリ汲む 題 「海」 工藤 麦の芽 選     海ゆかばいつも朝礼歌わされ               旅人   人 服のまま海を泳いでコマーシャル            かかし   地 水に塩無くても海の波は立つ               旅人 ​  天 津軽海峡黒いダイヤが飛び跳ねる             古道   軸吟 夢もなく未だに遺骨海の底

第41回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(R.7.3) 題 「川」 田中 かかし 選     川岸を彷徨う日々もまだこの世              夕雨子     一人子を川の字にして円満に               旅人     川遊びイチゴのブルマぷるぷると             麦の芽     せせらぎ大河に変わり海へ行く              旅人   人 せせらぎに慰められて更ける夜              麦の芽   地 川床のはもに蛍が乱舞する                麦の芽   天 集中豪雨静かな川が暴れだす               古道  軸吟 川の字の父のいびきが大きくて ​ 題 「台」 安田 古道 選     鏡台でにっこり笑い朝の刻               夕雨子     一度きり表彰台に立つ亀で              夕雨子     台座だけ盗んだなんてどうしてだ            かかし   人 僕を台にして登って行くんだぞ             かかし                       地 うまい酒密かに隠す台所                 旅人               天 踏み台で一生終わる母でいる              夕雨子  軸吟 荷台の豚高速道路で逃げ回る ​ 題 「洗」 綿谷 夕雨子  選 ​    顔を洗って出直してこいはぁい              かかし     洗濯はすべてお任せよろしくね              かかし     洗濯は昔手仕事今電気                  旅人   人 皿洗い今は機械でやる時代                古道   地 日課です洗って磨いて靴はいて              かかし ​  天 黄砂でも洗濯物は増えていく               麦の芽  軸吟 春だから心を洗い飛んでみる 題 「字] 小保内 旅人 選     自己中で繋いだ鎖はずれかけ              夕雨子     自らの名を忘れてもグルメです             麦の芽     自ら間違い認め褒められる                古道     新社会人自覚を持って桜咲く               古道     自由と平和幸せですね日本人               古道   人 補助輪を外した孫の得意顔               夕雨子   地 自らが落ちて溺れる落とし穴              夕雨子   天 春一番自分探しの旅に出る               夕雨子  軸吟 研くのは何よりも先己です 題 「桜」 工藤 麦の芽 選     右見ても左を見ても皆桜                かかし       五年たち桜の下の誓いから               夕雨子   人 口に含み姉に飛ばしたさくらんぼ             古道   地 僕の国桜の国と胸を張る                 かかし ​  天 桜には平和であれという魔法               夕雨子   軸吟 眉を寄せ鉛筆舐める桜花賞

第40回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(H .7.2) 題 「引」 安田 古道 選     きっぱりと別れなさいよ引きずるな            かかし   人 引き潮は漆黒の服着たわたし               麦の芽   地 綱を引け綱は引きずるなそーら              かかし   天 綱引きで方策判る村祭り                 麦の芽  ​軸吟 気合を入れ押して引いたら参加賞 題 「画」 工藤 麦の芽 選   人 画数多い君の名前に進まぬ手               古道                        地 青空の絵画を君は書くんだね              かかし                天 学校で図画工作はすきだった              かかし  軸吟​ 画風が合わずバツニになりました 題 「回」  人 夜の町回り回って君の家                  古道  地 回転軸こけてピエロになりました             麦の芽  天 走り回り漆黒の服シャウトする              麦の芽   軸吟 飛んで行きたいけど回り道がよい

第39回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(H .6.11) 題 「駅」 田中 かかし 選        人 駅馬車の中に溢れる金のつぶ               麦の芽   地 西部劇いつも出てくるジョンウィン             旅人   天 別れの日君と飲んだねモカマタリ             麦の芽 ​ 軸吟 迎えに来て勇んで駅に走ってる 題 「千」 工藤 麦の芽 選        人 計画通り千のチャンスをものにした           かかし                        地 千載一遇のチャンスだったのに             かかし               天 今朝の夢一千万の宝くじ                かかし​ 題 「梅」 小保内 旅人  選 ​       人 桜より可憐な梅の花がいい               かかし   地 君と僕酔わない梅酒吞んだ仲              麦の芽 ​  天 梅一つ絵手紙の中微笑んで               麦の芽  ​軸吟 春の梅鶯の声まちわ

第38回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(R.6.9) 題 「水」 田中 かかし 選     一滴の水生かされ今がある                 翔     山登り喉を潤す清水あり                  翔     風呂水を溜めて備える災害へ                翔       天 水も滴るいい女だが毒がある                翔             地 君と僕遠慮はいらぬ水臭い                古道   天 水色のパーカーあなた好きでした              翔  軸吟 ああ水を飲める幸せ大災害 ​ 題 「習」 安田 古道 選     さよならを言わないでくれ慣れるまで            翔     習っても覚えられない歳となる               翔     学習帳持ってきたかいさぁ交換             かかし     学習意欲まだまだあるよ古希である             翔        人 弱点は習字だけです胸を張る                翔                        地 僕のは書道じゃない習字なんですよ           かかし                天 あなたから習いましたよさよならを              翔  軸吟 習ったけど頭の中で見つからぬ ​題 「恵」 川嶋 翔  選 ​    デートした懐かしいなぁめぐみちゃん          かかし     恵子さん初恋の人今どこに                古道     恵みの雨こりゃぁ育つぞうまい米            かかし     両親の愛に恵まれ幸せだ                 古道   人 野菜たち恵みの雨に輝いて                旅人                    地 恩恵を受けたあなたを忘れない              かかし ​  天 恵方巻君の方向向いている                かかし  軸吟 恵みの雨地球も捨てたもんじゃない 題 [志] 小保内 旅人 選     栄一を寸志一枚少しだが                 古道   人 志高く持ってる痩せカエル                 翔   地 寸志では収まらないよこの思い               翔   天 志願することになるかも近未来               翔  軸吟 四十代夢を抱えて東京へ 題 [作] 和泉 深雪 選     作為などありませんと胸を張る               翔     国作り基本は子らを育ててく               旅人     創作です二人の恋の物語                  翔       神様が作ってくれたこの地球                翔   人 米作り基本は土を作ること                旅人   地 君の作品美しいねぇモデル誰              かかし   天 一人芝居自作自演で鳴る拍手               古道  軸吟 作業服失敗の数染みになり

第37回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(R.6.8) 題 「散」 田中 かかし 選     散々な結果ばかりの婚活だ                 翔     一ひらを惜しむかのよう桜散る              翔     俗世間話し上手な散髪屋                夕雨子     美しい散り際になる夢がある                翔   地 七色に散って儚い夏花火                麦の芽   天 散ってなお香りを残す曼珠沙華               翔  軸吟 散り際に薄くれないの紅を差す ​ 題 「卓」 安田 古道 選     円卓は昭和の証子沢山                 夕雨子     これで最後になる二人の食卓              かかし     卓越したテクニック私なんです             かかし     定位置がポツンと淋し父の卓                翔          品薄でお米無いから今日はパン             麦の芽   人 食卓の花一輪の無言劇                   翔                        地 スマッシュを決めて射止めたハートです           翔                天 中華料理古道二人食べたいな              麦の芽  軸吟 食卓が一人になった秋彼岸 ​ 題 「音」 綿谷 夕雨子  選 ​    雨音は今日はうれしい四拍子              みゆき     笛太鼓ねぶたのリズム乗せられる             旅人     雨音が優しい眠り誘う夜                  翔     奮い立て私を鼓舞する陣太鼓                翔     風鈴屋ねずみ花火に腰抜かす              麦の芽      音楽はいいねぇみんな楽しそう             かかし     夏休みカエルの歌が聞こえない             麦の芽      響くねぇ何て言う楽器なのこれ             かかし     人 炎天下白球を追う音は上げぬ               古道   地 水滴ポタリまだあきらめぬ僕の道              翔 ​  天 耳澄まし君の音色を探してる                翔  軸吟 滝の音この世の全て忘れ去る 題 [壺] みゆき 選     何が入っているかそこが問題さ             かかし     古ーい壺なんだそれだけなんだよ            かかし     もやもやを壺に閉じ込めふたをする             翔     壺から飛び出した物は自分自身             夕雨子     悪口がいっぱい詰まった壺を抱く            麦の芽   人 カラフルなサクマドロップ壺の中            麦の芽   地 壺の中覗いて今日も越後屋と              麦の芽   天 傾いているのかないびつなんじゃない          かかし  軸吟 骨壺に母の頭部を分けて入れ 題 [忘] 小保内 旅人 選     重箱の隅をに住んでる健忘症              みゆき     忘れたと言っちゃいけない記念の日           麦の芽     次世代へ忘れちゃならぬ戦の血              古道       遠い日の君と見た海忘れない                翔     絶対に忘れることのできぬ人              かかし   人 忘却の君の笑顔が眩しくて                 翔   地 折鶴を忘れてしまう戦地にて              夕雨子   天 俳諧の父が目指した裏の山               夕雨子  軸吟 忘れてと言われるほどの思い出を 題 [熱] 川嶋 翔 選     お伊勢参り熱田神宮身を清め               古道      夢心地うなされたまま秋の風              夕雨子        情熱があればできますついてきて            かかし     熱帯夜忘れた刻を思い出す               夕雨子     熱し易く冷めやすいのにまだ懲りぬ            古道     甲子園熱い応援故郷のため                旅人   人 熱波到来 花火の夜のあの人と             夕雨子   地 熱冷めて味が染みてく君とボク             麦の芽 ​  天 触れない君のハートは熱すぎる             かかし  軸吟 さよならの後の微熱が絡みつく 題 「高」 工藤 麦の芽 選     頂点を目指した汗は金メダル              夕雨子       あの空よりたかいところに何あるの           かかし   人 どうしても歌えなかった高音だ               翔   地 金メダル高く掲げ君が代だ                 翔 ​  天 物価高どこを削ればいいのでしょ              翔   軸吟 赤とんぼつり橋の上ふわり飛ぶ

第36回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(R6.7.24) 題 「面」 田中 かかし 選     顔面が蒼白かかし家に来た               麦の芽   人 面倒な事は忘れたふりをする              麦の芽   地 表面積人並以上肥満気味                 古道   天 根は優しい損をしている面構え              古道  軸吟 鬼の面つけてないのに僕がオニ ​ 題 「海」 安田 古道 選   人 ピロティがあれば津波も逃げていく           麦の芽                        地 断崖に散った若者沖縄戦                麦の芽                天 荒れる海を見る心は静まるよ              かかし  軸吟 悔しさに海に向かってバカヤロー  ​ 題 「神」 工藤 麦の芽 選 ​    我に力全能の神に身をゆだね               古道     神様と仏様とが同居して                 旅人   人 讃美歌はうたった神はいるのかな            かかし   地 貧乏神どこまでついてくるのやら             古道 ​  天 大自然すべてが神と信じてる              かかし  軸吟 長い足東方神起ラブなのよ ​ 題 「扇」 小保内 旅人 選   人 扇子持つあなたの指に見とれてる            かかし   地 豊かさを大きく広げ扇状地                古道 ​  天 母が持つ夏の扇のやわらかさ              かかし  軸吟 舞扇昔の姿あでやかに

第35回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(R6.6.26) 題 「宝」 田中 かかし 選        人 あの夏は私の宝青い海                 夕雨子   地 我が家には宝が二つ父と母                古道   天 煌めいた時を話そう海と風               夕雨子  軸吟 喜寿になり宝さがしの旅に出る ​ 題 「家」 安田 古道 選   人 家中の電気を点けて一人です              夕雨子   地 音楽が溢れる家が僕の家                かかし                天 ポスターが貼られたままの子供部屋           夕雨子  軸吟 名店に元祖と本家並び立つ ​ 題 「梅」 綿谷 夕雨子  選 ​       人 ママは松息子は竹でボクは梅               古道   地 梅咲いて桜が咲いて日本だな              かかし ​  天 しそ梅に岩木の山のにぎりめし              古道  軸吟 ブランデー今年の春も梅仕込み  ​ 題 「角」      深雪 選        人 古希過ぎて角が取れないあまのじゃく           古道   地 鬼のくせに角切っちゃってどうしたの           かかし ​  天 とんでもないウチの家内に角ありません          かかし  軸吟 曲がり角酔って迷って老いの肌

第34回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(R6 .5.22) 題 「時」 田中 かかし 選   人 腹いっぱい食べると時が止まる昼            麦の芽             地 一時的にこの場何とかやり過ごす             古道   天 時々は君を思って手を合わす               古道   軸 さんいちいち時計の針が止まってる ​ 題 「床」 安田 古道 選   人 窓にははたきで床にはモップでしょ           かかし                        地 紛争が絶えぬ温床どこにある              麦の芽                天 苗床が気持ちよすぎて芽が出ない            麦の芽   軸 ニョロニョロと陽が落ちたらうなぎ床 ​ 題 「水」 工藤 麦の芽  選 ​  人 ベースアップ真水が減って財布泣く            古道   地 ゴクンと飲む水一杯で今日生きる            かかし ​  天 魔法の水僕を待ってる午後の5時             古道   軸 休肝日どう転んでも水曜日 ​

第33回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(R ⒋⒋24) 題 「効」 田中 かかし 選     人 老化に効く薬もらいに医者通い             麦の芽   地 効果より命危ない紅麹                 麦の芽   天 北朝鮮に文句言っても効き目無い             古道   軸吟この泡どれくらい効くか試そう    ​題 「吐」 安田 古道 選   人 小骨刺さりペッペペッぺと唾を吐く           麦の芽                        地 カツ丼を食べたらすぐに自白する            麦の芽                天 どうせ吐くんだったら飲まなきゃいいのに        かかし   軸吟 好きだよと吐露したけれど本気だぜ ​題 「伸」 工藤 麦の芽 選   人 伸びてゆく孫の身長たくましい              古道   地 春の日浴びて麦の芽伸びていく              古道 ​  天 伸びるだけ筋を伸ばそうストレッチ           かかし   軸吟 屈伸を忘れぎっくり腰になる

第32回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(R6.3.27) 題 「電」 田中 かかし 選     びりびりと痺れるロックジパングで             翔     一目見て痺れてしまい君といる               翔     喧騒を離れて二人ランプ宿                 翔     電話待つ秋の夜長の月淋し                 翔     夜の二時電話が鳴って青ざめる              古道     同時期に壊れていくね家電品               麦の芽     東京の電車蛇のようにうねる               麦の芽     乗り継ぎの電車の窓に桜舞う               夕雨子   人 糸電話繋いだままの春彼岸                夕雨子   地 地震がきた電気が消えたどうしよう            古道   天 停電の能登の寒さに涙する                  翔 ​ 題 「茶」 安田 古道 選     オーイお茶叫べどペット出てこない             文柳     琴線に触れないように茶を立てる             夕雨子     茶髪の子今はみんな普通の子                 翔     やってますほんの茶道と華道です             かかし     茶柱をひとつ残して帰る人                麦の芽   人 茶化してばかりで薄っぺらなテレビ            麦の芽                        地 茶会にて足の痺れも修行です               夕雨子                天 叱らずに父は黙って茶を啜る               夕雨子 ​ 題 「腕」 綿谷 夕雨子  選 ​    腕力を振るっちゃだめと諭されて              文柳     目立ちすぎ金の鎖の腕時計                かかし     腕章がせつない通夜の友の顔                翔     腕白坊主今じゃすっかりいい親父              翔      旨いでしょ腕によりかけ頑張った             かかし     任せてと得意料理の誕生日                  翔     どんぶり飯お椀に盛ってめざす綱              古道     男の子腕白盛りに余すママ                 古道   人 金は無い腕力はある肉体派                 古道   地 二の腕に入れ墨昔ワルでした                 翔 ​  天 腕まくり何をそんなに意気込むの             かかし ​ 題 「純」 工藤 麦の芽 選     純情な奴だその気になった春               かかし       純烈はダークダックスほどでなし              文柳     来年は純白の雪で滑りたい                 文柳     高校時代純情だった今だって                古道     あの頃の笑顔に戻る純喫茶                夕雨子     純益が無くても尽くす私です                 翔      人 聖人君子道を誤る時もある                  翔   地 振り向かなきゃ清純なのにねえあなた           かかし ​  天 純粋培養だから私はお嬢さま                 翔            題 「桃」 川嶋 翔 選     銘酒桃川朝の目覚めがいいらしい              古道       桃食えば舌が「めいめい」言うばかり            文柳     桃を剥く母との記憶過ぎし時               夕雨子     お盆には花形だった桃の箱                麦の芽     白桃は幼い頃の祖母の味                 夕雨子     むかしむかし思い出すのは桃太郎             かかし     君のほっぺはちきれそうだ桃みたい            かかし      人 どうしても辿り着けない桃源郷              夕雨子   地 もう終わり咲いてよ頼む桃の花               文柳 ​  天 桃太郎鬼退治してトマト熟れ               麦の芽           題 「喜」 柳谷 文柳 選     喜寿の夜ロックンロールに胸躍る             夕雨子       顔文字が踊ってしまう嬉しい日                翔     それだけさ君の喜ぶ顔見たい               かかし     高らかに乾杯の酒当選日                 夕雨子     喜寿迎えようやく丸くなりました               翔   人 悲しみはすぐに忘れて深夜便               麦の芽   地 歓喜の輪春夏連覇の東北勢                夕雨子 ​  天 元旦の家族揃って囲む膳                   翔

第31回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(H .6.2) 題 「如」 田中 かかし 選     なんと読む女に口はエロ過ぎる              文柳   人 手を合わせ阿弥陀如来にすがりつく            古道   地 八重歯光る如才なく笑う子まぶし            麦の芽   天 酔うんだよ水の如しと言うけれど            麦の芽 ​ 題 「長」 安田 古道 選     長さんにも二郎さんにも癒やされた           麦の芽     長身の君だからこそできる技              かかし     長靴を履いてみたとてガブガブし             文柳   人 そんな長い間待っててくれたの             かかし                       地 うまくやる長いものには巻かれよう            文柳                            天 長方形私の居場所は対角線               麦の芽 ​ 題 「坂」 柳谷 文柳 選 ​    古希過ぎて肌身に沁みる下り坂              古道     二人して登ればいいさこんな坂             かかし     坂途中悪夢見ながら歳をとる              麦の芽   人 三歳児上手に坂を駆け下りる              麦の芽   地 坂の上雲が流れる心模様                麦の芽 ​  天 登り坂妻が手を引くボクなのさ              古道 ​ 題 「東」 工藤 麦の芽 選     東北は自然いっぱい大好きだ               文柳     東から来た久々の友と飲む                かかし   人 川柳も東の同期かなわない                古道   地 冷たい風が吹くあっ東風か               かかし ​  天 東京は働く所 澄みたくね                文柳

第30回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(H 6.1) 題 「頭」 田中 かかし 選     正月に呑みすぎ最後氷頭なます              古道     鰯など頭からがぶり骨丈夫               麦の芽     寒さ浸み帽子放せぬ猫毛です              麦の芽   人 尾頭付き今夜めでたい誕生日               古道   地 頭蓋骨父に似たのかSサイズ               麦の芽   天 頭が高い昔の名前を教えよう               古道 ​ 題 「柳」 安田 古道 選     幽霊が本当に出そうな柳の木              かかし     柳腰そんな時代の座敷歌                麦の芽   人 柳町平和を祈る観音像                 麦の芽                        地 柳町消えてしまった川の流れ              かかし                天 柳の下釣ったどじょうの旨い事             麦の芽 ​ 題 「横」 工藤 麦の芽 選     横やりを入れた我が身に雨嵐               古道       縦横の十字に重ねたはぁと型              かかし   人 すぐ横にいなさい離れないでね             かかし   地 うちのパパ横になったら動かない             古道 ​  天 あぐらかけずに子供の時から横ねまり          かかし

第 29回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(H .5.12.27) 題 「手」 田中 かかし 選     取っ手触るとビリッときちゃう冬の朝          麦の芽     ワイングラス白魚の指もて遊ぶ               翔     白い指惚れてしまった君の手に               翔     大雪で手をこすって待つお客様             麦の芽                   気がつけば君が僕の手握りしめ               翔     手相では大器晩成だったはず                翔          鷲づかみ大谷君のこの一年                古道   人 手の込んだ今夜の料理旨すぎる              古道   地 指相撲君に勝ったことがない                翔   天 あの手この手自由自在のピエロの手            古道 ​ 題 「休」 安田 古道 選     休日のロールケーキにホットティー             翔     休肝日今日はしないと飲むビール            麦の芽     休肝日もうけなさいと妻の愚痴               翔     休み癖付きそうな予感冬休み              麦の芽       休日はイクメンだらけ山手線              麦の芽    一休みしたくなりますこの世界                翔   人 ローマの休日胸ときめいた銀幕に              翔                        地 ブラック企業休憩時間働かせ                翔                天 僕の休憩場所君の腕枕                 かかし ​ 題 「回」 川嶋 翔  選 ​    正月だ駒を回して羽根とばす              かかし     駒回し上手な子供人気揚げ               麦の芽     目が回るドレスの裾がくるくると            かかし     人生は回転木馬あきらめぬ                古道     回るメリーゴーランド君を追い越せない         かかし      人 人生がどんでん返し宝くじ                古道   地 回りから何も言われないクリスマス           麦の芽 ​  天 どこの回線だ混練しているぞ              かかし ​ 題 「鐘」 工藤 麦の芽 選     鐘が鳴る忘れちゃならぬ長崎を               翔       鐘が鳴る世界の平和打ち響く               古道    さあやっと授業終わって飛んでいく              翔     なんだこりゃ鬼が笑って鐘を打つ             かかし    人 鐘をつく福を呼び寄せ龍昇る               古道   地 3・11警鐘鳴った日を想う                翔                   天 さあここでお終いですと鳴るゴング             翔

第28回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(H .5.11) 題 「図」 田中 かかし 選     図に乗って必ず最後落とし穴               古道     図面見てミサイルの向き確かめる            麦の芽     図々しい奴だ柿をいっぱい持ち帰る           麦の芽     図書館で温々絵本読みあさる              麦の芽   人 図画工作下手でも許すと遺言書             麦の芽   地 図々しいと顔に書いてる嫌な奴              古道   天 図星でしょう君は私のとりこです            麦の芽 ​ 題 「健」 安田 古道 選     体もだけど心も健康じゃなきゃね            かかし     年金を一杯もらおう健康で               麦の芽     胃は丈夫何を食べてもチョー旨い            麦の芽     爽やかで健やかな人君ですよ              かかし   人 健康で長生きすると国困る               麦の芽                        地 ご健勝祈る友達もういない               麦の芽                天 健康だが念のために行く病院              麦の芽 ​ 題 「積」 工藤 麦の芽 選     積み過ぎでしょうそれじゃ崩れてしまいます       かかし       積み上げるホントにこれでいいのかな          かかし   人 きちんとね積む事ですよお金です            かかし   地 通帳に積んだ定期が崩れてる               古道 ​  天 体積が大きいサイズ5Lなみ               古道 題 「色」 森 ひまわり 選     大根を色々料理楽しいな                麦の芽       プロポーズ色よい返事やっと来た             古道   人 色のない冬がいよいよ近くなる             麦の芽   地 衛星がドンと打ち上げ色めいて             麦の芽 ​  天 色取りよく正月料理考える               麦の芽

第27回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(H .5.10) 題 「指」 田中 かかし 選     ご指名を頂き万歳三唱だ                 古道     指だけはスマホでいつも鍛えてる             弘坊     指さして鍵とコンロを凝視する             麦の芽   人 ポップコーン映画見ながら指舐める           麦の芽   地 あの人は指の先まで津軽人                弘坊   天 白魚のような指もう戻れない              麦の芽 題 「羅」 安田 古道 選     旅ブームみんな甲羅を背負ってる            麦の芽     お爺さん投票の日には一張羅               弘坊     森羅万象人は蟻みたいなもんだ             かかし   人 羅生門鬼のねぶたに灯が入る              かかし                        地 羅針盤壊れる程に飲んでいる               弘坊                天 進化の世隅々にある羅生門               麦の芽 ​題 「礼」 工藤 麦の芽  選 ​    礼をする角度を人で変えている              弘坊     これがお礼ですか豪華すぎますよ            かかし     好きでやったことだ謝礼は要らない           かかし     御礼をこめて送った五寸釘                弘坊       人 昔僕は礼儀正しい好青年                 古道   地 礼尽くして九十度まで腰曲げる              かかし ​  天 昨晩の記憶はないが礼を言う               弘坊 ​

第26回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(H .5.9 題 「菊」 田中 かかし 選     すき焼き鍋春菊入れて熱燗で               古道     白菊のようなあなたの毒舌だ                翔     丹精込めた父です菊淋し                  翔     いにしえの栄光語る菊の御紋              麦の芽   人 母と行く菊人形の帰り道                 古道   地 沸騰し菊も咲かない秋が来た              麦の芽   天 毛豆食べ田酒飲んでる菊人形              麦の芽 ​ 題 「忘」 安田 古道 選     君の唇忘れたことは無かったよ             かかし     何もかも忘れたと言う逃げ道                翔     台詞を忘れた主役の情けなさ              かかし     キングと呼ばれた男と呑む苦い酒            麦の芽     忘却の彼方から来るセピア色                翔    人 遠い日の二人 残した忘れ物                翔                        地 三十路坂忘れられない恋ひとつ             麦の芽   天 忘れてはならぬ事から忘れてく             麦の芽 ​ 題 「詳」 川嶋 翔  選 ​    料理には詳しいこれがかかしさん             古道     詳しい事はのち程ということで             かかし     詳細は後でメールで送ります               古道     詳細は何時になっても謎のまま             かかし     詳しく言ってもたかが浮気でしょう           麦の芽       人 詳細を話すと長くなりますよ              かかし   地 取説は詳しすぎるよ笑っちゃう             麦の芽 ​  天 微に入り焦点ぼけてあぶ取らず              古道 ​ 題 「太」 工藤麦の芽 選     腕っぷし太いのに力無いよね              かかし     聖徳太子いつの間にかお蔵入り              古道     太く長く歩むこのご時世                 古道     少し太い人から見たらまだ太い              古道      骨太で大きく育てと祈る父母               古道    人 五百グラム太ってましたもう食べぬ             翔   地 ペンが太いからこんな字が画けるよ           かかし ​  天 大太鼓夜空に響き友が逝く                 翔

第25回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(H .5.8) 題 「山」 田中 かかし 選     袋回し山動かぬうちに終わりです            麦の芽     没の山に埋もれて今日も夢の中             麦の芽     岩木山津軽の人の共通語                 古道     矢印をやっと見つけた登山道              夕雨子     五合目で座ってばかり夏の山              夕雨子     雲海を眺めて思う人の世は               夕雨子   人 山がはずれ天を仰いで涙声                古道   地 熱風が天に昇って大惨事                麦の芽   天 青春は初冠雪の八甲田                 夕雨子 ​ 題 「歌」 安田 古道 選     応援歌球児の夏は終わらない              夕雨子     歌っているのに誰も聞いてないよ            かかし     人は皆歌が好きとは限らない              かかし     生き様を歌う 歌う歌う歌う              夕雨子   人 勝ちどきの歌に酔ってる甲子園             麦の芽                        地 弾き語り胸に響いた天使の声              夕雨子                天 人生の数だけ歌が生まれてる              麦の芽 ​ 題 「帰」 綿谷 夕雨子  選 ​    お帰りと猫でもいいから言われたい           麦の芽     帰省客ボーと眺めるドトールで         麦の芽     妻帰る食べ放題でまた太る                古道     この道をどっちに行けば帰れるの            かかし       人 帰り船乗っては乗ってはならぬ向こう岸         麦の芽   地 帰れない花占いが当たらない              麦の芽 ​  天 帰ろうよ叱られちゃうよ暮れちゃうよ          かかし ​ 題 「縦」 工藤 麦の芽 選     西陣織あなたに似合う縦模様              かかし       縦糸が少し緩んだ帯の柄                夕雨子    どう引こうか 一本の縦の線               夕雨子     人 縦糸に横糸絡めば津軽凧                 古道   地 縦の列私が入る場所がない               夕雨子 ​  天 縦の糸私と君の境界線                 夕雨子

第24回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(H .5.7) 題 「黒」 田中 かかし 選     黒砂糖なめて野球を見る古道              麦の芽     ブラック企業告発するぞ僕だって              翔     色黒で夏はなんだか嬉しくて              麦の芽     腹黒い奴には負けるいつだって               翔     白黒をはっきり付けるこの際は              古道     赤と黒スタンダールが悩む日々              古道     人 黒髪の匂うばかりの美魔女です               翔   地 竹炭のかしずくり菓子作り               麦の芽   天 この日焼けハワイですよと見栄を張り            翔 ​ 題 「未」 川嶋 翔 選     まだだよねぇ これもできないんじゃ          かかし     とても魅力的分かるんだ未知が             かかし     未来に向かって生きているんだろう           かかし     誰だって分かるはず無い未来です            かかし     未熟者で鼻っ柱の青二才です              かかし   人 過去は過去まだまだ若い ある未来            古道                        地 二人とも未来に向かって走ってる            かかし   天 告白はまだ出来ないのび太君              麦の芽 ​ 題 「来」 安田 古道  選 ​    待ち人を占っている花びらで                翔     この乱世どうにかしてよご来光               翔     来年の今頃僕はいないかも               かかし     来る人を待って重ねるグラスです              翔       人 来世ではきっとあなたと添い遂げる             翔   地 老人に縁が無いのが夏休み               麦の芽 ​  天 未来から便りが届いたさあファイト             翔 ​ 題 「刻」 工藤 麦の芽 選     一刻を争う飛び乗ってしまえ              かかし     約束の時刻足音耳澄まし                  翔      秒針刻む眠れぬ夜に思う君                古道     人 一刻を争う君と初デート                  翔   地 猛暑の中刻んだネギですする麺              古道 ​  天 遅刻常習直りませんと胸を張る               翔

第23回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(H .5.6) 題 「対」 田中 かかし 選     君と僕一対となる共白髪                 古道     一対一素手で勝負だノーサイド              古道     AI対人最後の勝者どちらかな                翔                     コロナ以降デジタル対応難しい             麦の芽   人 対人恐怖あなただけです救いの手              翔   地 私との一対ですの 離れない             ひまわり   天 対戦相手どこにもなかった弱点が              翔 ​ 題 「生」 川嶋 翔 選     夏が好きビールだようまいんだ             かかし     生卵焼いても煮ても使いよう             ひまわり     生ダラを見て正月明けるひとり者            麦の芽     五歳児の生きる力を壊す母               麦の芽     生意気な奴だが今はいい友だ               古道   人 生々しい事であふれるロシア軍             麦の芽                        地 口内炎生野菜食べ乗り越える              麦の芽   天 料理上手生を扱う指の技                かかし ​ 題 「前」 安田 古道 選       古道さんテニス姿は男前                麦の芽     結婚前夜逃げしてしまえばよかったか            翔     ずっと前から君の事好きだった             かかし     振り返るな後ろを向くな前を見て            かかし     夜明け前きっとどうにかなるもんだ             翔       人 起きる前ストレッチするルーティン           麦の芽   地 前後不覚友と肩組み飲んだ酒               古道 ​  天 足がつる前に頂上極めたい               麦の芽 ​ 題 「弥」 工藤 麦の芽  選     弥三郎節唄って涙こらえてる                翔     おひな様飾って嬉し弥生月                 翔     弥生時代きっと美人と言われてた              翔   人 あみだくじいつもハズレは私です              翔   地 弥弥弥いざ見参トリを待つねぶた            麦の芽 ​  天 感覚を鍛えて弥次郎兵衛になる             かかし 題 「策」 森 ひまわり 選    金策に走ったけれど誰も無し                古道    策略にはめたと思いはめられた              かかし    最善の策は妻とは別れない                 古道    策が尽き天に委せる今の僕                 古道  人 どうしても策が浮かばぬあみだくじ             古道    地 策士だと思っていたが穴に落ち                翔  天 私策のない恋のロマンス今日もまた              翔

第22回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(R.5.5.) 題 「出」 田中 かかし 選     出る出ないその気にさせて知らん顔            古道     傘無しで出るのは不安な雨女              麦の芽     デート前出鼻を父の声父の声              麦の芽     出番です六十からの花咲かす              夕雨子   人 はみ出した白線からの警告音              夕雨子   地 ハイヒール出番無いままカビだらけ           麦の芽   天 ピーヒャララいざ出陣のネブタの眼           夕雨子 ​ 題 「雑」 安田 古道 選     アイドルになった気になる雑誌読む           麦の芽     なんでみんな雑巾にしちゃうのかな           かかし     雑用もきちんとこなす母でした             夕雨子   人 掃除雑いつもルンバに叱られる             麦の芽                        地 大丈夫雑用は皆僕がやる                かかし   天 雑草に混じって咲いた芝桜               夕雨子 ​ 題 「育」 工藤 麦の芽  選 ​    育てあげた子ども二人は親を超す             古道     土がいいこんなに早く育つんだ             かかし   人 育ってきたトマトを狙うカラスたち            古道   地 大きく育ちたいだから僕は寝る             かかし ​  天 五月雨は実りの秋を祈りつつ              夕雨子 ​ 題 「異」 綿谷 夕雨子 選     異議あり私は貓が嫌いです               麦の芽         異人さんが大手を振ってのし歩く             古道          違う道歩いて分かる国の良さ             麦の芽         週給にして下さいと異口同音               かかし         異議が出て会議中断あきれ顔               古道      人 異邦人田舎の道を闊歩する                麦の芽   地 異文化に触れる事無く死んでゆく            麦の芽 ​  天 よくわかる異なる気持ちの君と僕            かかし

第21回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(H .5.4) 題 「吉」 田中 かかし 選     吉兆で一度食べたい鯛料理               麦の芽     大安吉日離婚件数増加中                 古道     字を見てる良い事起こる気配かな           ひまわり     春なのに良い事無くて花は散る             麦の芽   人 俊吉という名の偉い人がいた              麦の芽   地 吉報を待った孫から来ぬ知らせ              古道   天 赤福が見つからないと走るとも             麦の芽 ​ 題 「栄」 安田 古道 選     昔は栄えてた今から頑張る               かかし     栄えるとみんな喜び幸せだ              ひまわり   人 松栄堂学友が守る名工です               麦の芽                        地 栄光のかけ橋が君見えますね              かかし   天 風よ運べ我が母校にも栄えあれ             麦の芽 ​ 題 「因」 工藤 麦の芽  選 ​    因数分解砂一粒の幸せ                  古道     因果応報何とかなるかこの世界              古道     原因は何であろうと罪認め              ひまわり     なあんだそれが原因だったのか             かかし       人 前世に由来してるのわかってる             かかし   地 きっかけは作った後はロケーション           かかし ​  天 出来の悪さ絶対僕のせいじゃない             古道 ​ 題 「報」 森 ひまわり 選     ありがとうその一言で救われた             かかし      人 吉報が届かぬうちに桜散る                古道   地 父危篤夜の電報目がうるむ                古道 ​  天 報われぬ愛だが我が子愛しい               古道

第20回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(H .5.33) 題 「水」 田中 かかし 選     命水人は生かされ生きている            ひまわり     水芭蕉咲いて綺麗に役目終え            ひまわり     コロナ過ぎ鼻水の時やって来る            麦の芽     雪溶けに音を立てて春やってきた            古道   人 水のようにビール飲んでるドイツ人          麦の芽   地 あいつと俺挨拶なんか水くさい             古道   天 火星にはあるかも知れぬ赤い水            麦の芽 ​ 題 「大」 安田 古道 選     大盛りを食べ尽くす人オンナです           かかし   人 おでんには無くてはならぬ大根は           麦の芽   地 大は小を兼ねるというがそうでも無い         かかし   天 戦争は大きな心で見られない             かかし ​ 題 「白」 工藤 麦の芽 選     君だから白いドレスがよく似合う           かかし     白黒ははっきりつけようよおまえ           かかし     この白いふわふわの泡が好きなの           かかし     白か黒アリバイあるか解らない            かかし          人 白い雲空は晴れても心病む             ひまわり   地 白々しい口紅付けてもう遅い              古道   天 澄んだ池おまえのせいで白濁さ            かかし ​ 題 「花」 森 ひまわり 選 ​    ひまわりってシャレた雅号だゴッホかな        麦の芽     おひねりがどんどん飛んでくゆめの中         麦の芽      人 花鳥風月私には似合わない言葉です          かかし   地 だれだっけ花屋の前で見かけた子           かかし ​  天 ひまわりが芽を出す春のウクライナ           古道 ​ 題 「春」 藤田 まりこ 選     風も空も水も春を呼んでいる             かかし     車座で桜の下で酌み交わす               古道     頭の上なんだか暑いかえるです            麦の芽     勝ち負けは二の次なんだよ出発だ           麦の芽     大好きな季節なんです春うらら            麦の芽     新幹線若者の声はずんでる              麦の芽       人 雪溶けてお金飛んでく光熱費             麦の芽   地 白鳥が体力付けて食べる草              麦の芽 ​  天 春なのに私の彼はもういない              古道 ​ ​ ​ ​

第19回例会   袋回し5分吟 出句無制限         (R5.2) ​ 題 「指」     田沢 恒坊 選     司令塔我が家は妻で迷い無し                  古道     太い指この世の迷いなど包む                 夕雨子     まず指を見てしまう癖直せない                 ゆめ     数えても数えてもおや歳いくつ                麦の芽     指鳴らす一斉に見る冬の星                  夕雨子     指舐めて水飴を売る紙芝居                  麦の芽     直角に曲げることが出来る指さ                かかし     指名され手足の震え止まらない                 古道     指先で仕切れる訳がないのにな                かかし     指パッチン ずるすけ達がやるんだよ              ゆめ   人 指図するなあなたは僕の何なんだ               かかし   地 指人形欲しくてくじを舐めている               麦の芽   天 ボトルの蓋が開けられませんあしからず             ゆめ ​ 題 「包」   田中 かかし 選     包み込む小さな夢を暖めて                  夕雨子     気付かなかった包容力のある君よ               かかし     悲しみを包むあなたの手の温かみ                恒坊     開けた時パッと飛び出る君の愛                麦の芽     君を包むボクの温かい思いやり                 古道     ふんわりと私を包む春の雪                   恒坊     包装紙静かに破る夜が更ける                 夕雨子     クレオパトラを包む絨毯になりたい               恒坊     風呂敷に包んだ土産里の味                   古道     包み隠さず白状するね「五分待って」              ゆめ   人 包んでも包んでもはみ出てゆくあなた              恒坊   地 純白の絹で包んだ玉手箱                    古道   天 一千万円包む封筒売ってない                  恒坊 ​ 題 「座」   安田 古道 選     座ってはいけません私のお尻です                恒坊     座布団を重ねて喜劇一人きり                 夕雨子     一日中座ったままで空仰ぐ                  夕雨子     座長になった古道が全部払います                恒坊     座席には貼っていないさ君の夢                かかし     一番に大切なこと座ること                  かかし     このたびは 座ったままの挨拶を               夕雨子   人 大仏のように古道が座禅する                  恒坊   地 青い瞳の美女が座禅をするお寺                 恒坊   天 座って待つあなたはきっとやって来る              恒坊 ​ 題 「古」   綿谷 夕雨子 選     全員集合ドリフターズもじぱんぐも               恒坊     古道さんしか浮かばないんだちょっとまて            ゆめ     古道さんこんなにすごい人だった               かかし                       そうですよ私は古い人人ですよ                かかし     古宿のおかみの色香ぷんぷんと                 ゆめ     古き良き友の集まる同期会                   古道     古狸になれそうも無い古道です                 恒坊     マンネリだ何とかしたいこの頭                麦の芽     「愛してる」なんて台詞は古すぎる               恒坊     どうしよう僕のパンツはふんどしだ               恒坊     古女房なんて素敵な愛人だ                   恒坊     古川柳に学んでいます男学                  麦の芽     古いからすてきですねと言える人               かかし   人 国境の町を歌った父だった                   恒坊   地 古代史のナスカの謎に科学の目                 古道   天 レコードの針を落とせばビートルズ               恒坊 ​ 題 「裏」   内村 ゆめ 選     あなた好きよきっと裏があるはずだ               恒坊     僕の裏解らないままいいのかな                かかし     若い二人どちらからともなく裏通り               古道     裏の裏まで手が届くんだよ期待して              かかし     裏方の苦労の上に光りある                  麦の芽     裏口を覗くとそこに鬼がいた                 麦の芽     ポケットの裏に何がある秘密です               かかし     裏返すまた裏返し元のさや                  夕雨子   人 朱の着物裏地は黒のままでいる                夕雨子   地 世界情勢驚くほど裏なんだ                  かかし ​  天 裏道を行くとタンポポ咲いている                恒坊 ​ 題 「読」   工藤 麦の芽 選     平和にとアンネの日記読み返す                夕雨子     君の心読んだつもりがまた振られ                古道     読者のことは考えず思うまま                  かかし     空気を読まず自己流パフォーマンス               ゆめ     読者にはルールがあるのは向かわない             かかし     良い手紙褒めると実は裏方に                  ゆめ     読みなさいと言われたけれど白紙では              ゆめ   人 雨あられ明日を読むのは難しい                夕雨子   地 友を選ぶ昔は読書今漫画                    古道 ​  天 奥の手をじっくり読んでいる狸                 恒坊 ​ ​

​第18回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(R.5.1)   題 「正」 田沢 恒坊 選     今年こそ古道の正義褒めてみよ              麦の芽     正しいと思えば光るこの道も               夕雨子     正直に言えば全てを許す神                 古道     正常に働く頭今日は無し                 かにこ     正直もほどほどにして冬嵐                夕雨子     各々が正しいというそれでいい               古道     今年こそ正しく生きよう甲虫               麦の芽     正の字を重ねて今日の運試し               夕雨子     かかしさん今年は五杯で辞めよう             麦の芽     正確に書きなさいよね名前です              かかし     正の字を何回書けば痩せるかな              麦の芽   人 正解は無いが私の青い空                 夕雨子   地 正しいか正しくないか決めてくれ              弘坊   天 正義って私の中にあったかな               麦の芽 ​ 題 「愛」 安田 古道 選     愛人はいないと今日も言っておく             かかし     ペットに注ぐその愛を下さい               かかし     愛という魔法を解けぬまま老いる             夕雨子                      まやかしは愛してると言う言葉              夕雨子     愛されて愛していると勘違い               かにこ     愛なんて忘れてしまおうホトトギス            麦の芽       人 愛されて新年会の酒を呑む                 恒坊   地 古道さん君の言葉に愛あるん               麦の芽   天 愛が欲しくて古道は月に吠居る居る            かかし ​ 題 「燃」 田中 かかし 選     そうなのよいつも天然で生きている            麦の芽     然るべき時に古道はくしゃみする              恒坊     総天然色のロマンポルノありました             恒坊     このままで天然ですがいいですか              恒坊     然るべくいぶりがっこは不滅です             麦の芽     偶然が私をここに根付かせる               夕雨子     天然な私を愛してくれますか                恒坊       人 天然のホヤを潜って食べる海               麦の芽   地 大雪に自然の神様かなわない               かにこ   天 然るべき時が訪れ欠ける月                夕雨子 ​ 題 「安」 藤村 かにこ  選 ​    安全だと思った所に落とし穴                古道     安心してねあなた好みじゃないからね            恒坊     安らかに心からそうつぶやいた              夕雨子       人 地球上安全地帯見つからぬ                 古道   地 安全な男などに興味なんかない               恒坊 ​  天 安全な星を探した冬星座                 夕雨子 ​ 題 兎兎」 河村 弘坊 選     耳二つピンと立っているわたし              かかし     虎に背を兎もきっと強くなる               夕雨子     今年こそ兎のように飛び跳ねる              かにこ     二兎を追い全没している初の夢              麦の芽     天敵の亀を愛している兎                  恒坊     雪原を走って兎春を待つ                 夕雨子   人 コンタクト赤色似合う私です               かかし   地 やめてよねウサギだからと追わないで           麦の芽 ​  天 月に居て地球を見ている兎の子              夕雨子 ​ 題 「風」 工藤 麦の芽 選     古道から吹いてくるのはオヤジギャグ            恒坊     風の子に大きな帽子をプレゼント             夕雨子     ふらふらと我を忘れて風立ちぬ              かにこ     北の風熱燗のどに染み渡る                夕雨子     風雪が僕をこんなに強くする               夕雨子     ヒューなんて生意気な風がやって来る           かかし     シャボン玉小さな風を受け止める              恒坊   人 七十歳まだまだ風の子負けられぬ              古道   地 風の中牧草なびく冬の月                 夕雨子   天 風まかせそう言いながら風を切る             夕雨子 ​ 題 「咳」 綿谷 夕雨子 選     セクシーな声で夕雨子が咳をする              恒坊     この位の咳なんて気にしないでよ             かかし     コホンと一つ小さい咳でたしなめる             恒坊     コホンコホン君の咳だね僕好きだ             かかし     咳ひとつ隠れて一人せちがらい               弘坊     大丈夫あなたの咳なら移らない               弘坊     咳は咳病気なんだよ僕の君                かかし     咳一つコロナか風邪か妻悩む                古道     ゴホンと咳払いして人払い                 古道   人 咳をする上司の顔が青くなる               麦の芽   地 咳一つボクを叱っているらしい               恒坊   天 こんこんと吐き出したいな私の我             かにこ ​ ​ ​

第17回例会  袋回し 5分吟 出句無制限                        (H.4.12)   題 「暮」 田中 かかし 選      大掃除期限切れですレトルトが              ゆめ                                         暮れてゆくカラスが向かう西の空             古道                             人 夕暮れの助けの助けになってる雪明かり         麦の芽    地 お歳暮に蒲鉾セット二つ来る               ゆめ    天 歳の暮れいつもと同じ陽が昇る             麦の芽 ​   題 「年」  安田 古道 選      年増って憧れた日もあったなぁ             かかし      寅年もいってしまうよ古道さん              ゆめ      明けるとやって来るいい年なんだよ           かかし    人 年男祝って作る鏡餅                  麦の芽    地 お年玉郵送してる味気なさ               麦の芽    天 増えてゆく年に喜び感じた日              かかし ​   題「〆」  工藤 麦の芽 選      今年も〆はウーロン変わらない              ゆめ       絶対的風習手〆で決めるぞ              かかし       これで最後五分の〆は早すぎる            かかし     人 ストレッチ随分腰が締まったね            かかし     地 素敵でしたあなたの〆の言葉です           かかし ​    天 寒〆のほうれん草がふっくらと             古道 ​

第16回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(H .4.11.) 題 「退」 田中 かかし 選     ウクライナが退却させるロシア軍              古道     辞職という進退を呑む議員さん               古道     退院し若さハツラツかかしさん               古道     退院をした日のビール効きますね              弘坊   人 後退も前進無し鼻をかむ                  ゆめ   地 退屈をしないようにと孫が来る              麦の芽   天 退路なし前に進むぞこれからも               弘坊 ​ 題 「冬」 安田 古道 選     冬物語じぱんぐサロンで乾杯だ              麦の芽     治幸さんの柿いよいよ甘くなる              麦の芽     冬眠をすれば少しは痩せますよ               弘坊                      冬眠から覚めたちがう星にいた              かかし     越冬にセーター5枚できあがる               ゆめ     古民家がはやる前から住んでます             麦の芽       人 寒すぎるわたし冬眠致します               かかし   地 漬物が美味しい季節やって来る              麦の芽   天 寒いなぁ肌の温もりくださいな              かかし ​ 題 「長」 内村 ゆめ 選     長か半右か左かサイを振る                 古道     今日こそは長い夜だよわかるだろう            かかし     長すぎて先が見えないオミクロン             麦の芽     君が切ったイカそうめん長いなぁ             麦の芽     文章の長いのは苦手なんだよ               かかし     長男と結婚したら介護付き                 古道       人 長崎の女と別れたターミナル                弘坊   地 長いものには巻かれつまらぬ私です             弘坊   天 嘘でしょ身長がほら縮んでる               かかし ​ 題 「若」 工藤 麦の芽  選 ​    後ろ姿若言われてる言われてる              かかし     よい夫婦記念日のみは許さない               ゆめ     若かったいい顔してた戻れない               古道       人 若気の至り20歳の頃に戻りたい               ゆめ   地 若すぎた何度転んだ指余る                 古道 ​  天 タイムマシン若返り過ぎ母の腹              かかし ​ 題 「仙」 河村 弘坊 選     古道さんあなたはやっぱり仙人だ             かかし     仙台の牛舌旨い待ってます                 古道     夜汽車では仙台いつも夜だった              麦の芽     雪のない仙台いつか家を買う                古道       人 仙人になったつもりの凡人さん              かかし   地 仙人の顔みたいだと言われても               ゆめ ​  天 仙台の水青森海 繋がって                 ゆめ ​ ​ ​ ​

第15回例会   袋回し5分吟 出句無制限                      ​(H .4.10) 題 「咲」 田沢 恒坊 選     咲いて咲いて一生咲いて散らぬ花             夕雨子     誰だって満開の花咲く時が                 古道     咲きましたよ私のとこにクレマチス             ゆめ     咲いたのにすぐ食べられる菊の花             麦の芽     欠けた茶碗好きな露草可愛くて               ゆめ     花咲じいさん隣の庭を掘っている              ゆめ     色とりどり咲き乱れてる君の庭              かかし   人 桜には命命が宿る神がいる                夕雨子   地 花咲く乙女って私達のこと                かかし   天 咲き誇る君のにきびは可愛いね              麦の芽 ​ 題 「笑」 田中 かかし 選     笑い合うそれが薬に早変わり               夕雨子     円楽のいぬ笑点は淋しいね                 恒坊     かかしさんの津軽弁の日笑っちゃう             古道     笑えない寒ーい冬がやって来る              麦の芽     お調理をいっぱい作り初笑い               麦の芽   人 笑顔には少し涙が隠れてる                夕雨子   地 失敗も笑い飛ばせば福となる               夕雨子   天 笑いなさい泣きなさい人生さ                恒坊 ​ 題 「木」 安田 古道 選     菊の花木には絶対咲きません               麦の芽     草だって志しあれば木化する               麦の芽     木の芽から生まれた様な私です               ゆめ                      木漏れ日とアップルパイとミサイルと           夕雨子     紅葉を愛でて今年も冬支度                夕雨子     古民家がはやる前から住んでます             麦の芽     間伐をしないと森が枯れてゆく               恒坊     木の枝に縄などかけてどうしたの             かかし   人 木を植えて明日を信じてる父だ               恒坊   地 木枯らしにぎゅっと心が引き締まる            夕雨子   天 大樹ですみんな私に隠れなさい               恒坊 ​ 題 「静」 内村 ゆめ 選     わんぱく坊主廊下を走る叱られる              古道     妻旅行一人静に夜は更ける                 古道     午前様妻が無口で待っている                恒坊     シェルターを出ると無音の世界です             恒坊     孫帰り静かな夜がまた日常                夕雨子     音一つ立てずに冬まっしぐら               夕雨子     まな板をたたく音だけ響いてる              かかし     静々と歩いても鳴る廊下                 麦の芽   人 わたくしを静御前とみんな言う               恒坊   地 表面張力そっとすすっているお酒              恒坊   天 昼寝中スピーカー鳴る野暮な声              麦の芽 ​ 題 「全」 綿谷 夕雨子 選     全くダメ向かいに古道がいるからね            麦の芽     あなたこそぼくの全てと言ったのに             恒坊     安全地帯そんな歌などあったかな              ゆめ     お祝いが全然こない誕生日                麦の芽     万馬券に全財産賭けました                 恒坊     走ってますこれが全速力なんだ              かかし     全くと言うほどなってないんだよ              ゆめ     飾るだけ全集ものが好きな父               かかし   人 そこはダメ全て崩れてしまいます              恒坊   地 点呼とる一人も欠けてなるものか              ゆめ ​  天 愛こそ全てジョンレノンはもういない            恒坊 ​ 題 「仏」 工藤 麦の芽  選 ​    ボーとしているうちに仏さま                恒坊     仏ヶ浦自然の力目を見張る                 古道     気持ち込め仏壇掃除したいもの               ゆめ     孫悟空が手のひらにいる仏様                恒坊     仏間には父母が愛した鐘がある              かかし     仏像と同じ目をした祖母がいた              夕雨子     フランスの彼から届くエアメール              ゆめ   人 神棚も仏壇もある多神教                  恒坊   地 香を焚くあなたの声が聞きたくて             夕雨子 ​  天 仏様にお供えものが消えて昼               かかし

第14回例会   袋回し5分吟 出句無制限 ​ 題 「打」 田沢 恒坊 選     高校野球打って投げての二刀流               古道     投げるより打つ方が得意なんだ              かかし     昼休み打ちっ放しで憂さ晴らし              麦の芽     打電します今頃何をおっしゃるの             かかし     ジャジャジャジャーンカラヤンにでもなった気で       ゆめ     テトラポットに大波小波はじけてる             ゆめ   人 囃子に合わせてマツケンサンバ踊ります           ゆめ   地 風呂上がり顔をピタピタ皺伸ばし             麦の芽   天 君の平手打ち確かに効きました              かかし ​ 題 「草」 田中 かかし 選     草刈正雄歳を取ってもよい役者              麦の芽     無人駅鈴虫だけがお出迎え                 ゆめ   人 父の遺言誰も読めない草書体               かかし   地 帰り道堤の土手で寝て過ごす               麦の芽   天 草団子きみのほっぺを膨らます              かかし ​ 題 「時」 安田 古道 選     これ以上待てぬビールがぬるくなる             恒坊     若かったモノクロ写真父の背                ゆめ     鏡見て時の流れにショックうけ              麦の芽     時を忘れ必死に書いた五七五               麦の芽     あっという間にもう七十歳                 恒坊     どんぴしゃの時を教えるオギノ式              恒坊     今日もまた時間を守って下さいね             かかし   人 過去には帰れない二人共ですよ              かかし   地 タイムマシンに乗って新婚に戻れるか            恒坊   天 針をまわしても時は戻せないよ              かかし ​ 題 「中」 内村 ゆめ 選     ドまん中当たって砕ける男道                古道     まん中にいつもあなたがいる射的              恒坊     ゆめさんが中心にいる5分吟                恒坊     大勢の人間僕は一人です                 かかし     谷折りのまん中にいて君を待つ               恒坊   人 カプセルトイ開けるまでがジェットコースター       麦の芽   地 ド真ん中にあった乳首が下を向く              恒坊   天 ど真ん中に投げるぞ打ってみなはれ             恒坊 ​ 題 「燃」 工藤 麦の芽 選     大事な切手貼るけどわかるかなぁ             かかし     年始の誓い書いて貼ったが裏返し              古道     証明写真指名手配の犯人だ                 ゆめ     今の切手つばを付けずに便利です              ゆめ     湿布薬常に切らせぬ歳になり                古道   人 古傷にバンドエイドを貼って飲む              恒坊   地 等身大のシールを貼って生きてゆく             恒坊 ​  天 サロンパス貼って国葬やり遂げる              恒坊 ​

第13回例会    袋回し5分吟 出句無制限          ​題「頼」 田中 かかし 選                                                  人 困った時頼り甲斐のあるかかしさん          古道                                                           地 頼りにならないけど友がいる            麦の芽                          天 鎌倉殿血が凍りそうだが見てしまう         麦の芽                       題 「効」 田中 かかし 選                                              効能の通りに行かぬ処方箋                古道                            恒坊がいないと効かぬ句会酒              麦の芽                        人 効果覿面親父の拳骨                 古道                              地 効かないと解っているけど飲むサプリ        麦の芽                                天 必ず効く山吹色の菓子の箱             麦の芽                            題 「砂時計」 田中 かかし選                                              人 五分吟意地悪そうな砂時計             麦の芽      地 砂浜で蟹と遊んだ夏休み               古道                                                                        天 ​砂キラリ落ちたところでキスしよう             麦の芽                   題 「村」 安田 古道 選                                               担い手の青年がいない村おこし                 麦の芽                        古道村美しい村なんだって                   かかし                    人 村はずれ必ず立派な松がある                麦の芽                     地 村民を大切にして平和です                 かかし                     天 昭和にはあちこちに居た村田英雄              麦の芽                    題 「燃」 安田 古道 選                                           人 この匂いキッチンからだなんだこりゃ            かかし                      地 燃料で世界を脅す露の頭                  麦の芽                          天 燃える思いを伝える為に行くぞ               かかし                     題 「額」 安田 古道 選                                              絵が映える古風だけどいい額だ                かかし                       額よりも絵が安い事もある                  麦の芽                     人 額が広く賢そうだと誉められる               麦の芽                         地 君を額に入れて飾っておきたい               麦の芽                        天 まだまだよ額に納まる気はないサ              麦の芽                      題 「海」 工藤 麦の芽 選                                            人 並んで見ていた遠い海岸線                 かかし                       地 海中に沈んだのは錆びた笛                 かかし                        天 日本海ロケット弾で漁出来ず                古道                             題 「瓶」 工藤 麦の芽選                                                 人 瓶の中で泳ぐあなたは僕のもの               古道                           地 一升瓶立てて男の意地を張る                古道                         天 こんな時ラッパ飲みだよ旨いんだ              かかし                         題 「マイク」 工藤 麦の芽 選                                            人 可愛い娘の手を握ったら離さない              古道                          地 マイク持つ手の小指あげるの止めて             かかし                           天 消毒してますかマイクのことです              かかし                         ​ ​ ​                         第12回例会    袋回し5分吟 出句無制限 題 「球」 田沢恒坊 選                                                  筋肉を増やします増やします               麦の芽                     あぶさんの野球狂に月見草                古道                       最後の一球だけだ受け止めてくれよ            かかし      渾身の一球だこれでどうですか              かかし      白球を追う青春に雲がわく                古道    人 変化球も直球もないひとり者               麦の芽    地 転がった球を捜して日が沈む               かかし    天 地球という小さい星が退化する              古道 題 「涼」 安田古道 選      風鈴の音涼しいと思わない                麦の芽      あったかい部屋に涼しい君がいる             かかし      純喫茶でアイスコーヒー飲みました            恒坊      一瞬の涼モニーが駆け抜ける               恒坊    人 ホッキョクグマが南極へ泳ぎ出す             恒坊    地 万馬券外し北風吹いてくる                恒坊    天 人生の真ん中にあるソーダ水               恒坊 題 「徳」 田中かかし 選 ​     柔らかに古道に後光射している              恒坊      徳のない男が金を積んでいる               恒坊      徳よりも色っぽいのが好きなのよ             恒坊      慌てず騒がず麦の芽さんという徳だ            恒坊    人 地道に地道に古道は徳を積み上げる            恒坊    地 徳ですとちらりウインクするかかし            恒坊    天 うっちゃりで命救う徳俵                 古道 ​ 題 「名」 工藤麦の芽 選      繰り返し君の名前を唱えてた               かかし      覚えてるそうですその名知ってます            かかし      かかしです他の名前はありません             恒坊      本名は知らず古道と呼び捨てる              恒坊    人 年賀状一字違いで興ざめる                古道    地 体に似合ってる名前なんだよね              かかし    天 名刺の裏にホントの姿書いてます             かかし ​ ​

第12回例会 ​    袋回し5分吟 出句無制限 題 「温」 田沢 恒坊 選       45度ってそんな風呂むりだなあ             ゆめ       温故知新歴史は繰り返す                古道       朝起きて白湯飲んだら元気出る            麦の芽       温厚と言うが実はね二枚舌               ゆめ       温だめでおいだはずです君の靴             ゆめ       やっぱりあなたは温かい人です            かかし       食卓に君の温もり感じてる              かかし     人 温暖化ゲリラ豪雨に雹が降る             麦の芽     地 湯上がりは温泉卵に生ビール             麦の芽 ​    天 温もりをください胸が寒いから            かかし ​ 題 「何」 安田 古道 選         何でもないです何でもないですほんとうです       恒坊       誰から貰った何だか言いなさい            かかし       深いこと何もわかっていないんだ           かかし       開けてから何を食べるか考える            麦の芽       まず一票解らなくても入れましょう          麦の芽       何よりのお土産ですよいい話             かかし     人 勝負下着の色はあなたに教えない            恒坊     地 何もかも捨ててあなたと暮らしたい           恒坊     天 人生とは何ぞや猫に聞いてみる             恒坊 ​ 題 「定」 田中 かかし 選       三角形のてっぺんに古道いる              恒坊       喉ごし良しいつものビールジパングで          ゆめ       定規のことスケールなんて呼んでいる         麦の芽       定刻過ぎ大きな顔で胸を張る              古道       チャランポランだが定時は守るんだ           ゆめ       三平方の定理からはみ出しながら生きている       恒坊       アルキメデスの定理でぼくは浮いている         恒坊       男と男が結婚してもいいですか             恒坊       定義を捨てよう自由に生きよう             恒坊      人 案の定といつも言われるあわてん坊          麦の芽     地 雲形定規で妻が未来を描いている            恒坊      天 厳格な父の名前に「定」がつく            麦の芽 ​ 題 「元」 内村 ゆめ 選       元気より美人だねって言われたい           麦の芽       元美人ばかりにいつも囲まれる             恒坊       そうなんだこれがこいつが元凶か           かかし     人 あれからどうしてる僕は元気だよ           かかし     地 少し乱暴だが元気が一番               かかし      天 もう一度やり直したい元夫               恒坊                    題 「学」 工藤 麦の芽 選       麦の芽さんこの捏ね方でいいですか           恒坊       物忘れ学んだつもり急降下               古道       誉められて松の木の上登ります             ゆめ       いくら学んでも女心はつかめない            恒坊       飽きるほど川柳だけは無理だなあ            ゆめ     人 そんな男も居たんだよなあとっちぱれ          ゆめ     地 うふふふふおいしいパンが焼けそうだ          恒坊 ​    天 学校帰りいつも寄ってたおやきやさん         かかし

第11回例会 ​    袋回し5分吟 出句無制限 題 「温」 田沢 恒坊 選       45度ってそんな風呂むりだなあ             ゆめ       温故知新歴史は繰り返す                古道       朝起きて白湯飲んだら元気出る            麦の芽       温厚と言うが実はね二枚舌               ゆめ       温だめでおいだはずです君の靴             ゆめ       やっぱりあなたは温かい人です            かかし       食卓に君の温もり感じてる              かかし     人 温暖化ゲリラ豪雨に雹が降る             麦の芽     地 湯上がりは温泉卵に生ビール             麦の芽 ​    天 温もりをください胸が寒いから            かかし ​ 題 「何」 安田 古道 選         何でもないです何でもないですほんとうです       恒坊       誰から貰った何だか言いなさい            かかし       深いこと何もわかっていないんだ           かかし       開けてから何を食べるか考える            麦の芽       まず一票解らなくても入れましょう          麦の芽       何よりのお土産ですよいい話             かかし     人 勝負下着の色はあなたに教えない            恒坊     地 何もかも捨ててあなたと暮らしたい           恒坊     天 人生とは何ぞや猫に聞いてみる             恒坊 ​ 題 「定」 田中 かかし 選       三角形のてっぺんに古道いる              恒坊       喉ごし良しいつものビールジパングで          ゆめ       定規のことスケールなんて呼んでいる         麦の芽       定刻過ぎ大きな顔で胸を張る              古道       チャランポランだが定時は守るんだ           ゆめ       三平方の定理からはみ出しながら生きている       恒坊       アルキメデスの定理でぼくは浮いている         恒坊       男と男が結婚してもいいですか             恒坊       定義を捨てよう自由に生きよう             恒坊      人 案の定といつも言われるあわてん坊          麦の芽     地 雲形定規で妻が未来を描いている            恒坊      天 厳格な父の名前に「定」がつく            麦の芽 ​ 題 「元」 内村 ゆめ 選       元気より美人だねって言われたい           麦の芽       元美人ばかりにいつも囲まれる             恒坊       そうなんだこれがこいつが元凶か           かかし     人 あれからどうしてる僕は元気だよ           かかし     地 少し乱暴だが元気が一番               かかし      天 もう一度やり直したい元夫               恒坊                    題 「学」 工藤 麦の芽 選       麦の芽さんこの捏ね方でいいですか           恒坊       物忘れ学んだつもり急降下               古道       誉められて松の木の上登ります             ゆめ       いくら学んでも女心はつかめない            恒坊       飽きるほど川柳だけは無理だなあ            ゆめ     人 そんな男も居たんだよなあとっちぱれ          ゆめ     地 うふふふふおいしいパンが焼けそうだ          恒坊 ​    天 学校帰りいつも寄ってたおやきやさん         かかし

​第10回例会    袋回し5分吟 出句無制限(H4.5.5) ​ 題 「吸」  田沢恒坊 選       赤ちゃんにお腹を吸われ困るパパ            ゆめ       吐いて吸ってあばらの隅に白い雲            古道       のれん揺れ表面張力の酒を吸う            麦の芽       目を閉じた桃の唇甘い味                古道       吸い込んでしまった両刃のかみそり          かかし       そんなに強く吸うとあざになります          かかし     人 乳飲み児の小さき手から飛ぶ未来           夕雨子     地 悪い血を吸ってあげます治療です           かかし     天 朝一番大きく吸った青い空               古道 ​ 題 「高」  田中かかし 選       ハードルを下げこの物価高乗り越える          古道       花火大会今年の夏は美しく              夕雨子       膝からの高さがちょっと微妙です            恒坊       高そうに見えるイミテーションダイヤ          恒坊       手を伸ばす届くはずない君の星            夕雨子       を半音を上げて抗議をしてしまう            恒坊    人  高騰の玉葱 戦争はやめて              夕雨子    地  山高帽昭和のシネマジェントルマン          麦の芽    天  背伸びしてヒールの君にキスをする           恒坊 ​ 題 「煙」  綿谷夕雨子 選       空の青海のあを火葬場の煙               恒坊       煙突の掃除なつかし秋の風              麦の芽       たばこの煙くゆらす指に惚れました          かかし       愛煙家益々肩身が狭くなる               古道       細い煙が見えてます 合図かな            かかし       燻製にとさくらチップ買い占める            ゆめ       敷地内禁煙これはファシズムだ             恒坊       カレイ焼く祖母懐かしいいろり端           麦の芽    人  煙ったい男がなぜか寄ってくる             恒坊    地  煙に巻く本音隠してダジャレ吹く            古道    天  揉み込んでほうら煙だ火が出るぞ           かかし ​ 題 「毒」 安田 古道 選       古道の毒ゆめさんに回る                恒坊       あなたの言葉ホントに毒がありますネ         かかし       目の毒と知ってはいても脚線美            夕雨子       似合う色毒々しいのが好きですか           かかし       毒づいてばかりいるから島流し            麦の芽        月光に照らされている毒キノコ            夕雨子       解毒剤空を映した青い海               夕雨子       ポンとワイン抜いて私が毒味役             恒坊    人  一刺しでこの世の悪を懲らしめる           夕雨子    地  天国か地獄かフグの肝を食う              恒坊    天  すっかりしびれてから悪女だと気づく          恒坊      題 「間」  内村 ゆめ 選       どうしよう間に合わないぞ五分吟           麦の芽       すきま風そんなきのうもありました          夕雨子       間をとれぬ男が下手なギャグを言う           古道       近すぎる少し間を取りましょう            かかし       子作りは無理でしょソーシャルディスタンス       恒坊    人  五分間短い時間の勝負です              かかし    地  大丈夫間取りはちゃんとはいってる          かかし    天  ミサイルを邪魔するようにドローン飛ぶ         恒坊 題 「言」  工藤 麦の芽 選       ラインより電話が好きと妻が言う            ゆめ       言葉にして話しないと分からない           かかし       津軽弁どこへ行っても自慢する             古道       だから言ってるでしょ一言多いって          かかし       風かしら いいえあなたのありがとう         夕雨子    人  会いたいね壁に向かって言ってみる          夕雨子    地  言った言わぬ段々声が高くなる             古道    天  ミャーとしか言わず言い分通す猫            恒坊                ​ ​ ​ ​       ​ ​ ​

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